TP-Link Deco BE85 レビュー
目次
はじめに
WIFIルーター、BE85を購入し3ヶ月ほど経ったので、購入判断した理由、使用感を含めて残しておきたいと思います。

WIFIルーターに求めたこと
当時、WSR-2533DHP2-CBを使用していましたが、2.4GHzの電波を出さなくなってしまい、スマートホームデバイスのすべてが利用できなくなりました。そのため、店舗で調達できるWIFIを下記条件に当てはまるものから探しました。
(画像:https://www.buffalo.jp/product/detail/wsr-2533dhp2-cb.html)

※上記画像は壊れたルーターです。6年ほど経過しているので寿命ですね。
当時下記のルーターが購入の候補にありましたのでそれぞれ考えたことをまとめます。
Aterm WX5400HP PA-WX5400HP
- 惹かれた所
- 利用チップが「Qualcomm IPQ5018」らしい。
- Qualcommのチップは安定しているイメージ
- 2.4,5GHzでWIFI6(ax)に対応している
- 店舗で1.8万円ほど
- ちょっとお金出せば買える
- 利用チップが「Qualcomm IPQ5018」らしい。
- マイナスポイント
- 2.4GHzのアンテナ数が2本であること
- 有線端子が1Gbpsであること
- 最近のWIFIルーターに言えることだが、
無線の速度を2.4Gbpsと言っているのに、根本の部分が1Gpbs。
- 最近のWIFIルーターに言えることだが、
- NECは安定しているが、WEBの設定で各項目ごとに再起動が必要で面倒。
Aterm WX7800T8 PA-WX7800T8
- 惹かれた所
- なし
- マイナスポイント
- 上で挙げた「WX5400HP」と利用チップが一緒な点
- WIFI6E(6GHz)に対応しているが、PCIEで6Eの部分を外付けしていると思われる。
部品点数が増えるので故障の可能性が上がる。 - 処理チップが同じなので処理性能は変わらない。
- WIFI6E(6GHz)に対応しているが、PCIEで6Eの部分を外付けしていると思われる。
- 価格が高い
- サンプル品を実際に手にしたが、製品自体が大きすぎる
- 上で挙げた「WX5400HP」と利用チップが一緒な点
Aterm WX1500HP PA-WX1500HP
- 惹かれた点
- 価格が安い!6000円程度で買える!
- マイナスポイント
- 2.4GHzの規格が古すぎる
- WIFI4(11n)という2009年の規格で正直にゴミ。
主要な接続は5GHzだから2.4GHzはスマートホームデバイス用と割り切れれば良いと思う。
- WIFI4(11n)という2009年の規格で正直にゴミ。
- チップが「Realtek RTL8198D」。主観で申し訳ないが安定性が不安。
- テレワークで仕事用だと怖いと思ってしまった。
- 価格ドットコムのレビューを見ると、5GHzが安定しないというものがチラホラ。
5GHzが安定せず、2.4GHzも古いなら、一体この製品は何を売りに、、、低価格!! - 現在使っているルータと比較して性能がダウンすることが考えられるので、買い替え検討は慎重に!
一人暮らしの準備で買う分には良いと思います。
- 2.4GHzの規格が古すぎる
AirStation WSR-6000AX8P
- 惹かれた点
- ほしい機能が全部ある!
- 利用チップは「MediaTek MT7986B」
- CPUがCortex-A53の4コアなので、割とラズベリーパイ4。
- チップ的には6E(6GHz)に対応していそう
- 最近必須かもしれないIPv4 over IPv6 (IPoE方式)専用のハードウエア回路を搭載しているみたい。
- チップは有線接続用に2.5Gbpsが2本生えている
- WANの接続に利用
- LANの内部接続に利用
- LANのアップリンクが2.5Gであれば、LANで2台のPCでそれぞれ1G出そう。
- マイナスポイント
- デザインが気に食わない
- 横置きで利用したい
AirStation WXR-6000AX12
- 惹かれた点
- 利用チップは「Qualcomm IPQ8074A」
- Networking Pro 1200と呼ばれるハイエンドチップ
- 有名なCiscoやNetgear Orbiにも使われている。安定性や機能面では各企業からの信頼がありそうなもの。
- 圧倒的な機能
- 利用チップは「Qualcomm IPQ8074A」
- マイナスポイント
- 圧倒的な🦀(カニ)感
- 価格
- 大きすぎる
- 有線の10Gが壊れやすい、、、
- WAN側が壊れるとインターネットが使えなくなる。
- 壊れやすいのはこの製品のせいではなく、10GのRJ45(LANケーブル)の物は例外なくすべて故障率は高い。
TP-Link Deco BE85
- 惹かれた点
- スタイリッシュなデザイン。後述する機能がこのデザインをした機器に詰まっている。
- 店舗にサンプル品が置いてあり、実際に他の機器と見比べてほしい。
- デザイン料で数万持っていかれても良いと感じた。
- 制限されているとはいえ、WIFI7(be)に対応している点。
- すべてのバンド(2.4、5、6GHz)で利用可能
- ファームウエアアップデートで制限が解除されるため、他メーカーから無制限のWIFI7が出ても問題ない。
- なお、私の手持ちにはWIFI7の子機はありません。
普及するまでは、同型機同士のメッシュネットワークのバックボーン(ルーター間の通信)でしか利用できないと思います。
- 利用チップは「Qualcomm IPQ9574」
- Networking Pro 1220 Platform、つまり、バッファローの圧倒的な🦀の次世代のチップを積んでいる。
- 各バンド(2.4、5、6GHz)が4ストリーム
- 有線接続がWAN/LAN自動判定。壊れてしまっても、他のポートがWANポートとして利用できる!
SFP+の部分であれば、自分で故障したものを交換もできるので末永く利用できる。- 搭載ポートが充実している
- 10G(RJ45、SFP+の併用)
- 10G(RJ45)
- 2.5Gx2(RJ45)
- 搭載ポートが充実している
- スタイリッシュなデザイン。後述する機能がこのデザインをした機器に詰まっている。
- マイナスポイント
- 価格が高すぎる!7万程度する。
- TP-LINKというメーカーが信用できない
- googleの予測変換でやばいが出るぐらいには関心が持たれている
- 様々な企業や機関から監視されていると思っているので、逆に安全では?と思っている
- 冷却ファンが搭載されていて、うるさくないか心配
この中で私は「BE85」を購入しました。
理由として強かったのは、今の時点で新しいルータを買ったら数カ月後には新しいルータが出て後悔しそうだった、デザインが良かったことです。
スペック
WIFIの規格
- IEEE 802.11be/ax(6GHz)
- 11520Mbps(802.11be)
- IEEE 802.11be/ax/ac/n/a(5GHz)
- 8640Mbps(802.11be)
- IEEE 802.11be/ax/n/b/g(2.4GHz)
- 2.4GHz:1376Mbps(802.11be)
インターフェイス
- 10Gbps RJ45型 x1
- 10Gbps SFP+/RJ45型 x1
- 2.5Gbps RJ45型 x2
チップ性能
- Cortex-A73 クアッドコア
- メモリ 1GB
- ストレージ 512MB
開封
箱から開けてみると、一本の棒のように箱の中に入っていました。


利用した感想
- 特に何も困ったことは起きていません。安定して稼働しています(重要)
- 基本的に全て自動制御になります。
- WIFIの電波チャンネルなどは手動で変更することができません。周りの電波状況から最適なチャンネルを使用します。また、2.4GHzだろうと倍速モード(40Mhz)持っていくので集合住宅では迷惑だと思いました。
- スマホのアプリが管理ツールになっています。自宅外にいてもアプリから設定などの確認やポート開放ができます。
- WEBブラウザからの変更は一切できません。状態の確認をすることはできます。
- WIFIに機器が接続するとプッシュ通知が送られています。そのため、知らない端末などがログインしたことなどはすぐにわかります。
- NAS機能が強い
- USBストレージを接続することで簡易ファイルサーバーになります。
- あまり期待していなかったのですが、2.5Gbps張り付きの速度が出ました。
- ちゃんとしたSSDなどを搭載することでだいぶ早いNASになりそうでした。
- 機器ごとにWIFIのバンドを選択することができる
- WIFIに接続するとリストに機器が登録されます。そこで機器ごとに利用するバンドを選択することができます。
例えば、電子レンジに近い機器の場合は5GHzにしたり、距離が離れている機器は2.4GHzなどに固定することができます。
- WIFIに接続するとリストに機器が登録されます。そこで機器ごとに利用するバンドを選択することができます。
- NTPサーバーを選ぶことができない
- 富山大学に問い合わせていないか不安です。
- 拠点間VPNを作ることができそう
- どの程度のスループットが出るのかは不明です。
- VPNサーバーになります
- 下記のVPNサーバーの機能があり、これらの機能の有効化をスマホのアプリから数タッチすることで利用できます。
- OpenVPN
- PPTP
- L2TP/IPSec
- 外出先からスマホアプリでVPNサーバーを作成できるので、いざという緊急の際にVPN接続をすることができます。
- 下記のVPNサーバーの機能があり、これらの機能の有効化をスマホのアプリから数タッチすることで利用できます。
- VPNクライアントになります
- 利用したことはありませんが、WIFI配下の機器すべてをVPNを通して通信させます。これにはWIFI機器ごとの設定は必要ないです。
参考資料
- https://www.qualcomm.com/products/internet-of-things/networking/wi-fi-networks/immersive-home-platforms/immersive-home-216-platform
- https://wikidevi.wi-cat.ru/Qualcomm
- https://w.atwiki.jp/ddwrt_openwrt/pages/80.html
- https://wikidevi.wi-cat.ru/Realtek/SoC
- https://24wireless.info/router-processor-list
- https://w.atwiki.jp/ddwrt_openwrt/pages/75.html
- https://www.mediatek.com/products/home-networking/mediatek-filogic-830
- https://openwrt.org/toh/buffalo/wxr-5950ax12
- https://www.macnica.co.jp/business/semiconductor/manufacturers/qualcomm/products/134933/
- https://www.qualcomm.com/content/dam/qcomm-martech/dm-assets/documents/Networking-Pro-1220-product-brief_87-PW326-1.pdf
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