Coinhive(コインハイブ) 違法?合法?

2018年10月3日

6月12日に仮想通貨マイニング(Coinhive)で家宅捜索を受けた話がモロ氏から投稿され話題になっています。(おそらく技術者側の観点にいる私はそのように感じています。)

要点を起承転結にすると、

  1. Coinhiveを導入し、広告の代わりになるか検証をした。
  2. Coinhiveの調整が個人では困難であったのでやめた。
  3. 警察が来た&略式裁判になった
  4. 略式裁判ではなく、裁判に移行した

という感じでした。

まず合法・違法ですが、基本的にそれを判断するのは裁判所であって、警察ではありません。警察が逮捕するのは、法律(主に刑事法)に該当する恐れのあるものです。よくテレビで「~容疑者とありますが、この表現はそのためです。

次に略式裁判ですが、警視庁では

略式裁判とは,検察官の請求により,簡易裁判所の管轄に属する(事案が明白で簡易な事件)100万円以下の罰金又は科料に相当する事件について,被疑者に異議のない場合,正式裁判によらないで,検察官の提出した書面により審査する裁判手続です。
簡易裁判所において,略式命令が発せられた後,略式命令を受けた者(被告人)は,罰金又は科料を納付して手続を終わらせるか,不服がある場合には,正式裁判を申し立てる(略式命令を受け取ってから14日間以内)ことができます。

とあります。これはつまり、容疑者が自身の行為が法律違反であると認め、正式な裁判を省略し主に罰金を支払います。しかしこれも正当な判例となってしまいますのでこれを認めたくないため、裁判を行ったようです。

Coinhiveがなんぞや?と思う方もいると思いますのでざっくり説明すると、

「webブラウザの機能を利用し(追加のインストール等を行わず)、計算を行わせて利益を得る」

機能があります。この計算という処理はみなさんが利用しているhttps(暗号通信)よりは計算1回分の負荷は軽いですが、何度も行います。1秒間に何回計算するかを設定することができるので、利用者に負荷を意識させずに計算をしてもらうこともできます。

 

ここで気になるのは

「webブラウザの機能を利用し(追加のインストール等を行わず)、計算を行わせる」行為が不正指令になるのかという点です。今回のCoinhiveが裁判で「利用者が意図しないプログラムであるので違法」となるのであれば、広告も「利用者が意図しない」と言えば違法になるのではないか?と考えることができます。不正指令の適応範囲がしっかり定義されていないため、この用語を利用する側の都合の良い解釈で利用できます。(と感じます。)

 

最後に、広告は表示することでお金を得ることができます。これはなぜでしょうか?

これはあなたのwebブラウザにある行動履歴などを収集しているからに過ぎません。あなたがいつ、どのようなwebページを見たか、どのような商品を欲しがっているか等を収集することでお金を得ることができます。私はサービスを利用する上でこのように考えています。「無料は表面的であって、内面的ではない

えっ?このブログはどうかだって?dockerの良い研究対象ですよ\(^o^)/