OBS 重いのはなぜ?

2018年9月5日

OBS Studioは配信・録画ができ様々な入力ソースがあるため非常に使いやすいソフトウエアであり、オープンソースで開発されている他、無料で利用することができるため多くの配信ユーザーや、Share(旧名 Shadowplay)が可変レートでの録画のために、動画編集のために利用するユーザーが多くいると思います。そして現在の動画はHD以上の解像度でエンコードすることが多く、コンピューターに大きな負荷をかけます。

OBS Studiodeでは以下のように通常3つのエンコード機器を選択することが出来ます。

まずエンコードには大まかに分けて

  • ソフトウエア →x264
  • ハードウェア →QSV(intel)・NVENC(NVIDIA)

に分かれます。両者にはメリット・デメリットがあります。

ソフトウエア

・メリット

  • プログラム的に処理を行うので同じ結果が出力される(安定している)
  • ビットレートあたりの画質がきれい(ビットレートが低くてもブロックノイズが発生しづらい)

・デメリット

  • HD以上の解像度になるとCPUの負荷が高くなる

ハードウェア

メリット

  • 外部チップが処理を行うのでCPUに依存しない(CPUの負荷が低い)
  • 処理速度が早い

デメリット

  • 回路的に処理を行うので、メーカーや製品ごとに色味が違ったりする場合がある(安定していない)
  • 処理速度を優先しているため、ビットレートあたりの画質が汚い(ビットレートが高くてもブロックノイズが発生しやすい)

以上のような特徴があります。

まとめ

ニコニコ動画などのビットレートが低く制限されている場合はソフトウエアエンコードを利用し、YouTubeやTwitchなどの配信ではハードウェアエンコードでHD動画を配信するような、使い分けを行う必要があります。

私の見解では

  • 画質
    高い     低い
    x264 >>>>QSV>>>>NVENC
  • エンコードの負荷
    高い     低い
    x264 >>>>QSV>>>>NVENC

となっています。QSVはインテルのCPUに内蔵されている、GPUの動画エンコード機能で、こちらのほうがNVENCより綺麗だとは思いますが、内蔵GPUが有効(モニターを繋げることで有効になります。また、ゲーム用マザーボードではUEFI(BIOS)の機能で無効になっていることが多いようです。)でないと使えない場合があります。もし配信が重すぎたり、画質が汚い場合はQSVを利用してみてください(RyzenユーザーはNVENCしかないです。)

追記

ハードウェアエンコードを行ったからと言ってパソコンに負荷がなくなるというのは正しくありません。例えばQSVであれば、CPUパッケージ全体の消費電力(TDP)内で、自動オーバークロックを行う機能がありますが、GPUを使用してしまうことで、最大動作周波数が下がります。また、NVENCでは、動画のソース(変換元)を送信し、エンコード済みのデータを、PCIE経由で転送します。この際の割り込みに依ってFPSが5ぐらいは下がると思います。ソフトウエアエンコード行うより負荷はかかりませんけどね。

OBSで、インスタントリプレイをしてみる